今回紹介するのは、『大阪万博』で多いに活躍したEVバスについてです。
EVモーターズジャパンについて、「どこの国の会社?」「バスは中国製なの?」「やばいって本当?」と気になっている人が増えているようなので、ここらあたりで一度整理喪含めて記していきたいと思います。
特に、大阪・関西万博で使用されたEVバスをめぐり、不具合や運行停止、国土交通省による総点検指示、大阪メトロによる使用中止などが話題になったことで、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、EVモーターズジャパンは日本の会社です。
本社は福岡県北九州市にあり、会社そのものは中国企業ではありません。
ただし、同社のEVバスについては、中国で製造されている車両があると説明されており、販売されてきた車両の多くは日本企業が企画・販売し、中国メーカーで製造されたEVバスと見るのが自然です。
つまり、EVモーターズジャパンは日本企業ですが、バスについては「中国製ではない」と言い切るのは難しい状況です。
この記事では、EVモーターズジャパンの国籍、EVバスが中国製と言われる理由、「やばい」と検索される背景についてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- EVモーターズジャパンはどこの国の会社なのか
- EVモーターズジャパンのバスは中国製なのか
- なぜ「やばい」と言われているのか
- 大阪メトロのEVバスはどうなったのか
- 中国製だから危険と言えるのか
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EVモーターズジャパンはどこの国の会社?
EVモーターズジャパンは、日本の福岡県北九州市に本社を置く日本企業です。
正式名称は「株式会社EVモーターズ・ジャパン」で、商用EVバスやEVトラック、充電設備などを扱う会社です。
そのため、「EVモーターズジャパンは中国企業なの?」という疑問に対しては、会社としては日本企業という答えになります。
ただし、ここで注意したいのは、会社の国籍と車両の製造国は別問題という点です。
たとえば、日本企業が海外工場で製品を作ることは珍しくありません。スマートフォンや家電、自動車部品でも、企画や販売は日本企業、製造は海外というケースは多くあります。
EVモーターズジャパンの場合も、会社は日本にありますが、EVバスの製造については中国メーカーとの関係が深く、ここが「中国製では?」と言われる大きな理由になっています。
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EVモーターズジャパンのバスは中国製なの?
EVモーターズジャパンのバスは、少なくとも従来販売されてきた車両については、中国で製造された車両が中心だったと考えてよいでしょう。
同社の公式FAQでは、EV車両の製造について中国で行っている趣旨の説明があります。
そのため、ネット上で「EVモーターズジャパンのバスは中国製」と言われるのは、完全なデマとは言い切れません。
ただし、単純に「中国企業が日本に売ったバス」というよりは、日本のEVモーターズジャパンが販売元となり、中国メーカーに製造を委託した商用EVバスという表現の方が正確です。
要点
EVモーターズジャパンは日本企業です。しかし、バス本体は中国メーカーで製造されたものが多く、中国製EVバスと見られています。
読者向けに一言でまとめるなら、次のようになります。
EVモーターズジャパンは日本企業。
しかし、バスの製造には中国メーカーが関与している。
この理解が一番わかりやすいでしょう。
なぜ「国産EVバス」と言われていたのか?
EVモーターズジャパンをめぐってややこしいのが、「純国産EVバス」と、思われていたイメージです。
同社は北九州市に商用EVの組立工場「ゼロエミッション e-PARK」を整備し、国内での組立や検査、架装を進める構想を打ち出していました。
そのため、自治体や交通事業者の中には、「国内メーカーのEVバス」「国産EVバスに近いもの」と受け止めたケースもあったと考えられます。
しかし、実際には車体本体の製造が中国メーカーで行われていたとされるため、ここに“国産という印象”と“中国製造の実態”のズレが生まれました。
国内で架装や組立を行うことと、車体そのものを国内で設計・製造することは意味が異なります。
この点が、「EVモーターズジャパンは日本の会社なのに、バスは中国製なの?」という疑問につながっています。
たとえるなら、料理人は日本人でも、食材や下ごしらえの大部分が海外で行われていたようなものです。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。ただ、メニューに「国産」と大きく書かれていたら、客としては「どこまで国産なの?」と確認したくなるところです。
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EVモーターズジャパンが「やばい」と言われる理由
EVモーターズジャパンが「やばい」と言われる理由は、単に中国製だからではありません。
大きな理由は、EVバスの不具合、国交省の総点検、大阪メトロの使用中止、経営不安が重なったことです。
国土交通省は、EVモーターズジャパンの万博輸送バスについて、走行中に車両が停止する、ドアの開閉不良が起きるなど、複数の不具合が確認されていると説明しました。
そのうえで、万博輸送に使用しているバス以外も含め、車両全般について総点検を至急実施するよう指示しています。
さらに、EVモーターズジャパンは国内の顧客に納入したEVバス317台を対象に総点検を実施し、113台で不具合を確認したと公表しました。
不具合には、乗降口ドアのゴム部の欠落やエアコンエラーなどが含まれ、安全運行に関わる重点項目としてブレーキホースの損傷や接触も挙げられています。
この数字を見ると、「少し不具合が出た」というレベルではなく、かなり大きな問題として受け止められたことがわかります。
大阪メトロのEVバスはどうなった?
EVモーターズジャパンの問題で特に注目されたのが、大阪メトロが保有していたEVバスです。
大阪メトロは、EVモーターズジャパン社のEVバスについて、今後使用しない方針を発表しました。
対象には、大型バス、小型バス、超小型バスが含まれており、合計で190台規模とされています。
これらの車両は、大阪・関西万博の会場輸送やオンデマンドバスなどに使われていました。
しかし、事故や不具合、国土交通省による立入検査などを受け、大阪メトロは安全性に関する確認が必要と判断。最終的に、保有するEVモーターズジャパン製バスを今後使用しない方針にしました。
これは非常に大きな判断です。
なぜなら、万博のために導入されたEVバスが、閉幕後に路線バスや自動運転実証などへ転用される可能性もあったからです。
しかし、使用継続ではなく「使用しない」という判断になったことで、EVモーターズジャパンの車両に対する信頼性が大きく揺らいだ形です。
理由としては、『安全基準が担保できない』と、明確に打ち出しています。
中国製だからやばいのか?
ここは冷静に分けて考える必要があります。
EVモーターズジャパンの問題は、中国製だから即やばいという単純な話ではありません。
中国には、EVやバッテリー分野で世界的に存在感を持つ企業もあります。中国製だからすべて危険、日本製だからすべて安全という話ではありません。
今回の問題で重要なのは、製造国そのものよりも、次のような点です。
- 製造委託先の品質管理は十分だったのか
- 日本側の受け入れ検査は十分だったのか
- 不具合発生後の点検・整備体制は十分だったのか
- 公共交通に大量導入する前提で、品質保証やアフターサービス体制は整っていたのか
- 「国産EVバス」という印象と実態にズレはなかったのか
つまり、「中国製だからやばい」というより、中国メーカーに製造を委託した車両を、日本の公共交通に大量導入するうえで、品質管理や制度面のチェックが十分だったのかが問われているのです。
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並行輸入のような仕組みも問題視されている
EVモーターズジャパンの問題では、「並行輸入」という言葉も出てきます。
並行輸入とは、メーカーの正規輸入ルートとは別に、第三者が海外製品を輸入して販売する形態のことです。
自動車の場合、日本の道路を走るためには保安基準に適合する必要があります。
通常の自動車メーカーであれば、型式指定などを通じて、量産車としての基準適合や品質管理が確認されます。
一方、並行輸入的な扱いでは、1台ごとの検査を通じて登録されるケースがあり、量産車全体としての品質保証や製造工場の管理体制が見えにくくなる可能性があります。
もちろん、並行輸入そのものが違法というわけではありません。
問題は、公共交通として使われるバスを大量に導入する場合、一般的な乗用車以上に安全性、保守体制、部品供給、メーカー責任が問われるという点です。
毎日多くの乗客を乗せるバスですから、「走れるかどうか」だけでは足りません。
- 長期間、安全に運行できるか
- 故障したときにすぐ直せるか
- 部品は安定して供給されるか
- 責任の所在は明確か
このあたりが曖昧になると、公共交通としては大きなリスクになります。
補助金の問題も「やばい」と言われる理由
EVモーターズジャパンのEVバス問題では、補助金の存在も注目されています。
EVバスは脱炭素政策の一環として、国や自治体の補助金を使って導入されることがあります。
大阪メトロのEVバスも、万博輸送や環境対応の文脈で導入された車両でした。
しかし、導入後に使用しない判断となれば、当然「公的なお金はどうなるのか」という問題が出てきます。
これはEVモーターズジャパン1社だけの問題ではありません。
今後、日本でEVバスや自動運転バスを増やしていくなら、車両価格や環境性能だけでなく、安全性・整備性・メーカーの継続性・部品供給体制まで含めて審査する必要があります。
環境に優しいバスでも、止まったら乗客には優しくありません。そこは現場目線で見るべきところです。
EVモーターズジャパンは倒産したの?
EVモーターズジャパンについて、「倒産したの?」と気になっている人も多いでしょう。
同社は、民事再生手続きに入ったとされています。
民事再生は、会社をすぐに清算する破産とは違い、裁判所のもとで事業再建を目指す手続きです。
そのため、「完全に会社が消えた」という意味ではありません。
ただし、民事再生に入ったということは、経営状態がかなり厳しいことを意味します。
バス事業者や自治体からすれば、今後のメンテナンス、保証、部品供給、トラブル対応がどうなるのかは大きな不安材料です。
EVバスは買って終わりの商品ではありません。
むしろ、運行開始後の保守・点検・修理・部品供給こそが重要です。
その意味で、EVモーターズジャパンが「やばい」と言われる理由には、車両の不具合だけでなく、会社の経営問題も含まれています。
EVモーターズジャパン問題の本質は何?
EVモーターズジャパン問題の本質は、単純な「日本企業か中国企業か」という話ではありません。
もっと重要なのは、以下の4つです。
- 日本企業として販売していたが、車両製造は中国メーカーに大きく依存していたこと
- 国産EVバスというイメージと、中国製造の実態にズレがあったこと
- 公共交通として大量導入するには、品質管理やアフターサービス体制に不安が残ったこと
- 補助金を使った導入だったため、公的資金の使い方にも疑問が出たこと
この4つが重なったことで、「EVモーターズジャパンはやばい」という検索が増えたと考えられます。
つまり、問題の中心は「中国製=悪い」ではなく、公共交通に使う車両として、品質管理・責任体制・制度設計が十分だったのかという点です。
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まとめ
EVモーターズジャパンは、中国企業ではなく、福岡県北九州市に本社を置く日本企業です。
しかし、同社のEVバスについては、中国で製造している趣旨の説明があり、従来販売されてきた車両の多くは中国メーカーで製造されたものと考えられます。
そのため、「EVモーターズジャパンはどこの国?」という問いには、会社は日本、バスの製造は中国メーカーが関与という答えになります。
また、「やばい」と言われる理由も単なる噂ではありません。
国土交通省は、EVモーターズジャパンのバスについて複数の不具合を確認し、車両全般の総点検を指示しました。
さらに、EVモーターズジャパン自身も、総点検で多数の不具合を確認したと公表しています。
大阪メトロも、保有するEVモーターズジャパン製EVバスについて、今後使用しない方針を発表しました。
こうした流れを見ると、EVモーターズジャパンが不安視されているのは事実です。
ただし、「中国製だから全部危険」と決めつけるのは正確ではありません。
本当に見るべきなのは、品質管理、検査体制、アフターサービス、補助金審査、公共交通に導入する際の制度設計です。
EVモーターズジャパン問題は、単なる一企業のトラブルではなく、これから日本がEVバスや自動運転車両を公共交通に導入していくうえで、避けて通れない課題を示した事例だと言えるでしょう。
結論
EVモーターズジャパンは日本企業です。ただし、EVバスの製造には中国メーカーが関与しており、「会社は日本、バスは中国製に近い」と見るのが自然です。問題視されているのは中国製という点だけではなく、不具合、品質管理、公共交通への大量導入、補助金、アフターサービス体制が重なった点です。
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